奈良といえば、1,500年以上の歴史が息づく街。
そういえば、フジテレビで「鹿男あをによし」なんてドラマもやってるな。
今、奈良がブームです。(嘘)
わたしが奈良を訪れた唯一の体験は、まだ幼稚園に上がる前。
父が仕事で3年ほど関西に転勤していた時の親子旅行でした。(多分)
実は、当時の記憶がまるでないのです。
古いアルバムの中で、鹿をバックに撮った家族写真を中学生か高校生の頃に見たような気がするんですが。
菊司醸造さんは奈良県生駒市という、そこら中に神さんがいるようなありがたい土地に宝永2年(1705)に創業しました。
蔵元から2kmほど北には、例祭火祭りで有名な往馬大社があります。
(毎年、テレビニュースがひとつ覚えで取り上げています。それぐらい有名です)
生駒山をご神体とする往馬大社の歴史は古く、最古の記録は458年まで遡るそうです。
石高は200石ですが、規模の小ささを生かし、特定名称酒中心に丁寧な酒造りをしている蔵元です。
生駒山系の伏流水を汲み上げた井戸水を、濾過せずそのまま使っています。
特に、上槽(じょうそう)*は全て昔ながらの「木槽」搾りで行ない、精米歩合55%以上の酒については、袋吊り*して斗瓶取り*を行なっているそうです。
平成11年4月から、この地域の古名をとったブランド「往馬」を立ち上げ、地酒専門店に限定的に卸しています。
平成13年度の造りから社長が杜氏を兼ねています。
で、その往馬(いこま)の純米生原酒です。
花冷えで出されましたが、吟醸香をほのかに感じます。
口当たりはすっきりと、まず辛さと酸味がほどよく口中に広がります。
含んでいるとまろやかさが増していき、かすかにバニラの香りを感じます。
喉越しはキレがあり、やや淡麗寄りの軽い辛味が残ります。
涼冷えまでぬくめても、印象はほとんど変わりませんでした。
*上槽(上槽):醪(もろみ)から生酒(なまざけ)を搾る工程のこと。醪(もろみ)が熟成したと杜氏が判断すると、アルコールや副材料を添加して発酵を止め、これを搾って固形分を分離する。
搾り、あげふねともいう。
*袋吊り:上槽(じょうそう)時、醪(もろみ)を袋に詰めてそれを吊り下げ、そこからたれてくる酒をとって濾す方法。
*斗瓶取り:上槽(じょうそう)時、濾した酒を斗瓶(18リットル瓶)でとり、そこから良いものを選別して次工程にまわす方法。
DATA:
「往馬(いこま) 純米 生原酒」
杜氏; 駒井 大
使用米; 奈良県産一等米
精米歩合; 60%
日本酒度; +5
酸度; 1.5
甘辛度; -0.6
アルコール度; 17%
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